平方根とは、√(ルート)で表される数字で、二乗することによって「ルート」の中に書かれた数字になるものを指します。
例えば\(\sqrt4\)であれば2、\(\sqrt9\)であれば3になります。
ただ、このように整数に展開できるものは例外的であって、たいがいの場合は、
\(\sqrt2\) =1.41421356…
\(\sqrt3\) =1.7320508…
といった具合に、小数点以下が無限に続きます。(ちなみに分数は、「余り」となる数字の種類が限られているため、小数点以下の数字は必ずどこで「繰り返し」が起こるのですが、平方根の場合には、小数点以下の数字に規則性はありません。)
なお、平方根を筆算で算出する方法がありますが、試験に出ることはないと思いますので、ここでの紹介は割愛します。(「平方根」「筆算」で検索すると、紹介しているウェブサイトを簡単に探せると思います。)
ところで、平方根を関数で表すと、例えば\(y=\sqrt x\) (下図)といった形になります。両辺を二乗すると\(y^2=x\)ですから、二次関数(放物線)を横に寝せた形になることが分かります。つまり、二次関数とは逆で、xが大きくなるに連れて、yの増え方が鈍くなっていきます。(厳密には下図は放物線の半分ですね。二次関数\(y=x^2\)を寝かすと\(y=\pm\sqrt x\)になります。)

ところで、\(y=\sqrt x\) (黒線)に加えて、このグラフを右に5ずらしたグラフ\(y=\sqrt (x-5)\)(赤線)を描いてみます。x=9に注目すると黒線はy=3、赤線はy=2となり、yの値がちょうど1離れているのが分かります。

yの値の差は、xが大きくなるにつれて縮まるため、xが9を超えると、yの差が1に届くことはありません。\(\sqrt4=2\)、\(\sqrt9=3\)、\(\sqrt16=4\)、\(\sqrt25=5\)・・・から分かるように、x=16でyの差が1であるためには、赤線が黒線から16-9=7ずれている必要があります。同様に、x=25では赤線が黒線から25-16=9ずれている必要があるのです。しかも、それ以降はyの差が次第に縮まっていきます。
平方根の問題は、両辺を二乗することで解法にたどり着けるケースが多いですが、平方根の特徴に触れることで、少し身近に感じて頂けたら幸いです!