このブログサイトでは、数学の問題を解くための「着想力」アップをテーマにしています。ムスコの受験勉強を手伝っていた時も、「問題の解き方」そのものよりも、「どのようにして問題の解き方にたどり着けるのか」を議論していました。
ところで、そもそも数学の問題を解くときの「着想」って、何をすることなのでしょうか?言い換えれば、「問題の解き方」にたどり着くために、何をすればよいのでしょうか?この点が理解できていないと、ともすると問題を解くためのテクニックをひたすら覚える勉強になってしまいます。それも一つの勉強法ですが、ヒネッた問題への対応が難しくなります。
ただ、私自身、「着想」という行為をはっきりイメージできたのは、ムスコの受験勉強も終盤の1月になってからでした。その時ムスコに話した内容を紹介したいと思います。
まず、一定以上のレベルの問題になると、一目見ただけで解法を思いつくケースは無くなってきます。例えるならば、あなたは山に囲まれていて、どちらの方向にゴールがあるのか、見えない状況から始まります。

しかも、無鉄砲に問題を解こうとしても、間違った方向に進んでしまえば、その先のゴールは見えません。

しかし、どのような問題であっても、数式にせよ図形にせよ、必ず何かしらの「特徴」があります。例えば、数式であれば特定の因数分解に変形できるとか、図形であれば相似の直角三角形が複数見つかるとかです。このような「特徴」を手掛かりに、「さらに分かることがないか」と考えを進めていくことが、数学の問題を解く上での「着想」になります。ゴールまで一直線には進まないかもしれませんが、進んでいく方向としては大きく間違わないので、やがてゴールに至る道筋が見えてきます。

それでは、「特徴」を手掛かりに、どのように「さらに分かる」ものなのでしょうか?この点については、説明が長くなったので別のところで続きをお話ししたいと思います。
ちなみに、問題集や模擬試験などで示される模範解答は、例えるならゴールまでの一直線のルートを示したものになります。もちろん、模範解答を読むことには意味があります。ただし、問題に示されている「特徴」からなぜその「解法」が導かれるのか、その因果関係を自分のなかで理解することが大切だと思います。